先輩と後輩の素敵な関係にヤラレタという感じです。
先輩が後輩の面倒をみてやり、それをまた後輩が引き継ぎ、そのまた後輩にごく自然な心の動きの中で伝えていく。その友情。
そして、最後にクラバートが「親方」をやっつけることができたのは、彼一人の力では決してないこと。
連綿としたつながりの中で、弟子たちがやっと得ることができた集大成を、その代表としてクラバートがなし得たにすぎない。
人は、決して孤独の中では成長しない。
人との出会いがあり、その出会った人たちに育てられて、成長するものなんだな、ということを感じて心があったかくなりました。
後ほど、同じ作品を読んだ友人と意見を交換して改めて気づかされたのですが、作品全体にただよう、いかがわしいほどの暗い雰囲気。その雰囲気こそが、この作品を一流のものたら占めているのではないか、と思いました。
もちろん、少年好きな私にとっては、自分を大事にしてくれた先輩たち(大きな名目は、好きな女の子のため、であるけど、どちらかと言うと女の子は道具だったかな)
のために危険を冒す「親方」の誘惑に負けないクラバート自身にも萌え〜(笑)でしたけど。
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カテゴリ:
好きな類の児童文学
- 感想投稿日 : 2007年5月6日
- 本棚登録日 : 2007年5月6日
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